現役愛玩動物看護師インタビュー
-
開業時から勤務している古澤佳奈玩動物看護師に港北どうぶつ病院で働くということについてお話してもらいました。
-
プロフィールを教えてください。
東京都足立区出身で青山ケンネルカレッジの動物看護/トリミング学科を卒業後、地元で6年間動物病院勤務の後、結婚を機に神奈川県に転居してきました。港北どうぶつ病院に就職して現在9年目になります。
開業時から勤務されていますが当時はどのような生活環境でしたか?
保育園に通っている子供が2人いたので正直動物病院での正社員勤務は難しいと思っていました。そんな時に新規開業の求人を見てダメもとで連絡したのがきっかけです。今でも覚えているのが、幼子が2人いるので難しいですよねと伝えたら、子供がいても負い目なく働ける職場を目指しているから大歓迎です。と院長に言われたことです。
インパクトのあるお誘いですね。
はい、非常に印象的でした。院長もお子様が生まれた時に奥様がうまく働くことができず辛い思いをされたようで、自分の病院ではそんな想いをさせないぞという強い意志を感じました。子供の急な発熱や保育園からの呼び出しでの早退などはいつも快く送り出していただいたし、現在もママさんスタッフが多数いますが、その姿勢は変わりません。
実際に働きはじめていかがでしたか?
面接の時、専門知識や技術は入社後身につければいい。それより患者様との円滑なコミュニケーションやホスピタリティを重視していると説明されたのですが、実際に入社してみてその通りでした。しかしオーナー様と接する機会が増すに連れ、検査の説明や質問を受ける機会も増えていくので、医療知識を常にアップデートするよう今は心がけています。
勤務しながら勉強もするのは大変ではないですか?
もちろん楽ではありませんが拘束時間が圧倒的に短く、私は基本16時退勤のシフトなので前職よりはるかに時間を作れます。また院内でも勤務獣医師との症例検討、救急訓練、業者に依頼しての勉強会など色々積極的におこなっているし、個人でのセミナー参加も推奨されていて、私は最近オーラルケアアドバイザーの資格を取得しました。
先程ホスピタリティという言葉が出ました。非常に高尚な印象を受けますが?
確かに院長がしきりにホスピタリティと仰っていて、非常に難しいもの、自分にできるのかなと不安になりましたが、実際にはオーナー様が困っている顔をしていたら声をかけるとか、こんなことしてあげたら嬉しいかな?とか、すごくシンプルな心の在り方でした。
なるほど。その中でどんなことを具体的に意識されていますか?
ホスピタリティと聞くとコンシェルジュ、当院で言えば受付スタッフが発揮すべきものというイメージがあると思いますが、私は看護師ならではのホスピタリティがあると思っていて、獣医療従事者だけど獣医師よりもオーナー様に近い立ち位置から円滑に診療が進み気持ちよく帰宅して頂けるよう様々な気遣いや声かけをしています。
そのような存在はオーナー様にとって心強いですね。
そうありたいです。ただニコニコすれば良いというものでもなく、深刻なお話をする時もありますし、だから礼儀正しければ良いのかというと、あえてフランクに対応したほうが安心感を提供できる場面もあり、日々試行錯誤です。
なるほど。他にこの病院ならではの特徴があれば教えてください。
月に一度ミーティングを行っていて、スタッフ主導で色々な議題が挙がるのですが、最後に院長が世間的動向や今後の方針、経営状況などオープンに色々な話をしてくださるので自分自身もどうやったらこの病院に貢献できるのかなと考えるようになりました。
経営状況までお話するというのは珍しいですね?
そうですよね。お金の話ってなんとなくタブーみたいなところがあるじゃないですか?院長から話してくれることは驚きでした。基本方針として後ろめたいお金はいただかないという一方で、良い診療、良いホスピタリティを提供したらちゃんとその対価を頂くべきだし、対価をいただくからにはちゃんとした仕事をしないとねという考え方です。
プロフェッショナリズムですね?
そういうことだと思います。最初は厳しいことを言うなあと思ったこともあるのですが、それを実践した結果として自分の待遇(給与)もどんどん良くなっていきました。ちゃんとスタッフ達の生活を考えてくれているんだなと今では思います。
給与についても納得感があると?
入社の時点で子供がいてブランクもあるし最低賃金かそれ以下か?なんて思っていたら、それよりずっと頂けて、そこからたいして上がらないのかな?と思ったら毎年コンスタントに上がって現在は入社時の2倍ぐらい。手当も出ているし納得感はあります。
2倍はすごいですね!ちなみに手当とは?
色々ありますが愛玩動物看護師が国家資格化した直後から有資格者には別途30,000円の手当がつくようになりました。院長の考えとして動物看護師は生命に関わる大変な仕事なのだから、誇りをもって仕事に取り組んでほしいし、そのためにはそれ相当の待遇を受けるべきだということのようで、確かに私も待遇を良くしていただいているのだから不誠実な仕事はできないなと責任感を高められているように思います。
そんな院長先生は一言でいうとどんな方ですか?
見た目は大きくて声が低いので恐いのですが、理不尽なことは言わず、論拠に基づいて話をしてくださる方です。なので指摘や説明に納得感があるし、頑張りを正しく評価してくれて言葉やかたちに反映してくれる方です。だからやりがいも生まれます。
最後にどういう方が港北どうぶつ病院には合うと思いますか?
-
ホスピタリティとプロ意識のある方です。ホスピタリティについては先ほどお話しました。プロ意識とは生命を扱う仕事であること、対価をいただいていることに対して責任感を持ち、今より上を常に目指す向上心があるかどうかだと思います。それと謙虚さかな?
逆に方針が明確な病院なので、自分のやり方に固執して変えられない、合わせられないという人は難しいと思います。